はまなすの丘公園・ひっそり系植物(コケ)探訪

 7月10日(金)「はまなすの丘公園・ひっそり系植物(コケ)探訪」を企画者のT会員の指導で会員8人が参加して行いました。IMG_7212.JPG
 T会員は日頃探求心が旺盛で、これまでも流木で野鳥の模型を作ったり、カシワのどんぐりにつく虫を調べたりと様々な新しい試みで会の活動を充実させてくれています。
 今回も、2冊に分けた21頁にもなる資料を作ってくれていました。IMG_7259.JPG
 さて、T会員が最初に引き合わせてくれたコケは、ヒョウタンゴケ。公園の入り口の「喜びも悲しみも幾年月・歌碑」の裏側にあって、そのユニークな姿に、「コケ」って面白い!すぐにその魅力にはまってしまいました。IMG_7213.JPG
 ところで、「コケ」と云うのは、維管束がなく胞子で増える植物だそうです。
 次に観察したのは、よく見かけるエゾスナゴケ。よく見かけるのですが、何も知らない参加者にはびっくりするような秘密が!それは、丸くつぼんだ先端が、水をスプレーした途端に星形に開いたのです。おお!一同びっくり!IMG_7226.JPGIMG_7225.JPG水.JPG
 さらに、地形とコケの生息との関係などを観察しながら東屋まで進みました。コケが多く生息しているちょっとくぼんだ所には、ハマナスなど木本系の植物が少なく、Tさんの話では地下水との関係ではないか、とのことでした。また、地形に沿って流れる微妙な風の影響もあるのでは、とも。そもそもTさんがはまなすの丘公園のコケを調べようと思ったのは、厳しい海岸環境に適応して生息している海浜植物たちの中で、根も持たず栄養をほとんど持たない胞子で増える原始的なコケがどうして無視できない面積を占めているのかが、疑問だったからだそうです。Tさんはその理由として、コケ植物には独自の構造、生理的能力があるのではないか、はまなすの丘公園にはコケ植物に有利な地形、気象が存在するのではないか、あるいはそれらが複合して影響しているのではないか、と考えているが果たしてそうなのか、疑問もあるようです。IMG_7230.JPG
 東屋の先で、ハナゴケを観察しました。白く触るとボロボロになるくらい乾燥していましたが、この種は耐寒性が強く極北地にも生息しトナカイの餌となっているそうです。IMG_7231.JPG
 そのあたりには、シダ植物のコウヤワラビがありました。シダ植物は胞子で増えるのはコケと同じですが、根、茎、葉が区別でき維管束を持つ点が違うそうです。IMG_7233.JPG
 こうして、午前の観察を終了。昼食後、今度は弁天歴史公園に集合しました。
 歴史公園では、ガイドボランティアにも所属するY会員から弁天歴史公園の由来や弁天社、楽山居などを案内してもらいました。IMG_7246.JPGIMG_7242.JPG
 歴史公園で最初に観察したコケは、ギンゴケ。ギンゴケは、市街地でもよく見られる種で、大仏様の頭の毛(螺髪・らほつ)のように見えるのが特徴。人や動物に踏まれると体の一部が容易にはがれて足裏や靴底にくっつき他の場所に運ばれることで生息域を増やす作戦を取っている。IMG_7247.JPG
 次にギンゴケ(ハリガネゴケ属)と似るが、ウリゴケ属に分類されるホソウリゴケを観察。IMG_7252.JPG
 最後に、特徴のある赤い色の蒴(さく・胞子を形成する器官)を持つヤノウエノアカゴケを観察。これは、識別しやすい種でした。IMG_7256.JPG
 こうして、本日のコケ探訪は終了。
 参加した会員は、Tさんのコケに対する愛情あふれる説明で、すっかりコケファンになったようです。Tさん、周到な準備と分かりやすい説明、ありがとうございました。もうこれからは、コケを目にして素通りはしませんよ。
 

この記事へのコメント

  • 森 幸二

    残念ながら参加できませんでしたが、ブログからTさんの苔”愛”が伝わる観察会プログラムだったことを感じ取れました。
    苔に着目して21Pもの資料を用意した探求心に頭が下がります。
    何度行っても新しい発見のあるハマナスの丘公園です。
    これからも期待しています。
    2020年07月17日 13:29